【2026年度改定】
吸入薬指導加算とは?算定要件・対象患者・注意点をわかりやすく解説
吸入薬指導加算は、吸入薬を使用する患者に対して適切な吸入指導を行い、その内容を医療機関へ情報提供した場合に算定できる加算です。
2026年度調剤報酬改定では対象患者が拡大され、従来より算定機会が増え算定しやすくなると思います!
吸入薬指導加算の算定要件や注意点について学んでいきましょう!
吸入薬指導加算とは

吸入薬は、正しい手技で使用しなければ十分な治療効果が得られないため、
- 吸入手技の確認
- 使用方法の指導
- 理解度の確認
- 医療機関への情報提供
を行った場合に評価されるのが吸入薬指導加算です。
2026年度改定のポイント

今までは原則として
- 喘息
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)
の患者が対象でしたが、改定により、
「吸入薬の投薬が行われている患者」
へ対象が拡大されました。
これにより、
インフルエンザ治療薬(イナビル等)の吸入指導
も算定対象となっています。
点数
30点
算定頻度
6か月に1回
ただし、
患者に新たな吸入薬が処方され、その薬剤に対して改めて吸入指導を実施した場合は、前回算定から6か月以内でも算定可能です。
対象患者
- 喘息に対して吸入ステロイドや配合剤などを使用している患者
- COPDに対してLAMAやLABAなどの吸入製剤を使用している患者
- インフルエンザに対してラニナミビルなどの吸入型抗インフルエンザ薬を使用する患者
算定要件
① 吸入指導の実施
注意点が疾患により異なります!
喘息・COPDの場合
- 文書を用いた説明
- 練習用吸入器等を使用した指導
- 手技確認
インフルエンザの場合
- 薬剤師の看視下で実際に吸入させること
が求められています。
インフルエンザの場合は、手技確認だけでは算定ができません!
② 医療機関への情報提供
吸入指導を行った後、医療機関へ情報提供します。
- 文書
- お薬手帳
どちらか一方でOKです。
- 吸入指導の内容
- 患者の吸入手技の理解度や吸入手技の状況等。
③吸入指導の実施・条件
- 医療機関から依頼があった場合
- 患者や家族から相談があり、薬剤師が吸入指導の必要性を認め、医師の了解を得た場合
薬歴に記載しておきたい内容
個別指導対策として、次の内容は残しておきたいところです。
- 算定根拠
- 実施した吸入指導の内容
- 手技確認の結果
- 医療機関へ提供した情報の内容
「吸入指導を実施した」だけでは不十分です。
何を確認し、何を指導し、何を報告したかまで記録しておくことが重要です。
レセプト摘要欄
摘要欄に、
- 対象となる吸入薬の調剤年月日
- 吸入薬の名称
を記載します。
算定できないケース
併算定不可のケース
- 服薬情報等提供料
- 服薬管理指導料4のロ又はハ(オンライン服薬指導)
- 特別調剤基本料A (不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関など)
- 特別調剤基本料B
①の例
患者さんに吸入指導し吸入指導加算を算定に追加で、
その内容を「吸入手技不良あり」等で医師へトレーシングレポート送付し、
服薬情報等提供料1を算定。
これはNGです
施設基準・届出
施設基準や届出はありません!
現場で迷いやすいポイント
デバイス変更時は再算定できる?
通知上は
「他の吸入薬」
とされています。
例えば、
- タービュヘイラー → エリプタ
のようなデバイス変更であれば、改めて吸入指導が必要になるため算定しやすいケースと考えられます。
同じデバイスで薬剤が変わった場合は?
同じデバイス内での薬剤変更については明確な通知はないため、薬局ごとの運用判断が必要になる場合があります。
個人的な見解ですが、
同じデバイスでも使用感やむせやすいなど異なることがありますので、算定は可能だと思われます。
※各薬局・会社が自己責任で判断してください。
まとめ
吸入薬指導加算のポイントは次のとおりです。
- 原則6か月に1回 ※吸入薬変更時は6か月内も可
- インフルエンザ患者も対象に追加
- 吸入指導+医療機関への情報提供が必要
- 医師の依頼、もしくは患者の依頼+医師の了承が必要
- 薬歴には「指導内容」「情報提供内容」を記録する
- レセプトには「対象となる吸入薬の調剤年月日」「吸入薬の名称」の記載
- 施設基準や届出は不要
吸入薬は手技によって治療効果が大きく変わる薬剤です。
患者さんは吸えていると思っているけれど、実は吸えておらず、症状が改善しない例をいくつも見てきました。
単なる加算としてではなく、患者さんの治療効果向上につながる重要な薬学的管理として活用していきたいところです。


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